金のフレーズは初心者には難しい? 銀フレとの違いと400〜600点の単語帳の選び方

Otteric 編集部 ・ 公開

要約

『金のフレーズ』(TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ 増補改訂版、朝日新聞出版、990 円・税込)の出版社ページには、対象スコアも語数も書かれていません。ただ、abceed ストアに載っている目次では、本編が「600点レベル 助走の400語」から始まり、730・860・990 点レベルへ進む構成です。つまり 400〜500 点の人には、最初の章から「600 点レベル」の語が並びます。出版社が「金フレ」の基礎固め編と紹介する『銀のフレーズ』(1,000 語、979 円・税込)は「最短ルートで600点」をうたう 1 冊で、400〜600 点の最初の 1 冊に向きます。ほかに、章が 470・600・730・860 点に分かれた『ターゲット1100』(1,089 円)、500 点向けに 448 語へ絞った『キクタン SCORE 500』(1,760 円)、IIBC の『公式 英単語』(1,800 語、1,650 円)があります。アプリで『金のフレーズ』を覚えるなら、abceed の単品購入(800 円)か Pro(1 か月 3,300 円)、mikan の Premium(1 か月 1,800 円)です(2026年10月30日確認)。

「TOEIC 400〜500 点から上げたい。『金のフレーズ』を勧められたけれど、レベルが高すぎない?」。単語帳を選ぶときに、いちばん多い迷いです。

このページでは、『金のフレーズ』が初心者に合うかを、出版社が公式に書いていること(対象スコア・収録語数・構成)で確かめます。そのうえで、姉妹編の『銀のフレーズ』との違い、400〜600 点で選べるほかの単語帳、アプリ版の有無と料金を並べます。1 日に何語覚えるか、忘れにくい復習の間隔は TOEIC の単語は 1 日何個覚える? に書いたので、ここでは「どの 1 冊を選ぶか」に絞ります。

書籍の情報は、2026年10月30日に朝日新聞出版・旺文社・アルク・IIBC の書籍ページで確かめました。アプリの料金は同じ日に App Store の掲載ページと mikan 公式ヘルプで確かめたものです(mikan の教材一覧は 10 月 25 日の確認)。価格や収録教材は変わることがあるので、買う前に公式の画面でも確かめてください。

『金のフレーズ』は初心者には難しい? 本編は「600点レベル」から始まる

先に結論です。出版社は『金のフレーズ』の対象スコアを書いていません。ただ、本の構成を見ると、400〜500 点の人にはいきなり 1 段上の語から始まる作りです。

朝日新聞出版の 『TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ 増補改訂版』のページ に書かれているのは、次のことです(2026年10月30日確認)。

  • 著者は TEX 加藤、2026年1月20日発売、新書判 320 ページ、定価 990 円(税込)
  • 「全単語、フレーズの無料音声付き。スマートフォンアプリ対応。」
  • 対象スコア、見出し語の数はページに記載なし

目次は、出版社のページには載っていません。電子版を売っている abceed ストアの『金のフレーズ[増補改訂版]』 の商品説明に、次の目次があります。

章語数
600点レベル 助走の400語400 語
730点レベル 加速の300語300 語
860点レベル 飛躍の200語200 語
990点レベル 頂点の100語100 語
Supplement(設問文・選択肢に出る単語、パート1重要語150、カタカナ英語、多義語、定型表現など 7 項目)目次に語数の記載なし

本編は合わせて 1,000 語で、**いちばん易しい章が「600点レベル」**です。400〜500 点の人が 1 ページ目から知らない語ばかりだと感じるのは、この作りから見て自然なことです。逆に、もう 600 点前後にいる人や、目標が 730 点以上の人には、最初から使える 1 冊です。

旧版と増補改訂版があるので、買うときは発売日を確かめる

『金のフレーズ』には、2017年1月6日発売の 旧版(288 ページ、979 円・税込)もあり、出版社のページにいまも載っています。abceed ストアでも旧版は「【旧版】」と表示されています。中古や人から譲られた本を使うときは、表紙と発売日を見て、どちらの版かを確かめてください。音声のダウンロード先も版ごとに分かれています。

『金のフレーズ』と『銀のフレーズ』の違い

『銀のフレーズ』 は、同じ著者・同じ出版社の単語帳です。出版社のページは、銀フレを「金フレ」の「基礎固め編」と紹介し、「最頻出にして最重要単語1000語を、頻出フレーズに凝縮」「最短ルートで600点」と書いています。

公式に書かれていることを並べます。

銀のフレーズ金のフレーズ 増補改訂版
発売日2018年2月20日2026年1月20日
定価(税込)979 円990 円
判型・ページ数新書判・280 ページ新書判・320 ページ
出版社の説明にある対象「最短ルートで600点」、「金フレ」の基礎固め編記載なし
収録語数1,000 語(出版社のページ)本編 1,000 語(abceed ストアの目次。出版社のページには記載なし)
本編の構成基礎の400語・頻出の300語・必須の200語・発展の100語(abceed ストアの目次)600点・730点・860点・990点レベルの 4 章(同)
付録Supplement 6 項目(設問に出る単語、パート1重要語、定型表現100 など)Supplement 7 項目
音声全単語・フレーズの無料音声。「英語⇒日本語」版の音声も公開全単語・フレーズの無料音声。「英語のみ」「見出し語のみ」の音声も公開

違いをひと言でいうと、銀フレは「600 点まで」に必要な語を 1,000 語に絞った本、金フレは「600 点レベル」から 990 点レベルまでを 1,000 語で上っていく本です。語数は同じでも、カバーしている高さが違います。

出版社が銀フレを金フレの基礎固め編と位置づけているので、400〜500 点なら「銀フレ → 金フレ」の順に進むのが、出版社の想定に沿った使い方です。600 点を取ったあとに金フレを始めると、最初の章の 400 語は「知っている語の確認」になり、730 点レベルの章から本格的に覚える形になります。

同じシリーズには、その先の 『黒のフレーズ』(上級単語特急、藤枝暁生 著、935 円・税込、1,000 フレーズ)もあります。出版社のページでは「中級・上級学習者のため」の単語帳と紹介されているので、400〜600 点の段階では手を出さなくてかまいません。

400〜600 点で選べるほかの単語帳

金フレ・銀フレのほかにも、出版社が対象スコアや語数を書いている単語帳があります。出版社・IIBC のページで確かめられたものだけを並べます(2026年10月30日確認、価格は税込)。

単語帳出版社の説明にある対象収録語数・構成価格400〜600 点での使い方(この記事の提案)
TOEIC L&Rテスト英単語ターゲット1100 新装版(旺文社、2024年3月)「スコア別に学習」。章が 470点・600点・730点・860点を目指す単語と熟語に分かれる1,100 語。470 点の章が見出し語 1〜200、600 点の章が 201〜5001,089 円まず 1〜500 番(470・600 点の章)だけを回す
キクタンTOEIC L&Rテスト SCORE 500(アルク、2020年6月)「500点突破に必要な単語・熟語」448 語。1 日 8 語 × 8 週間。スペルを書き込む形式1,760 円400 点前後で、語数を絞って確実に覚えたい人に
キクタンTOEIC L&Rテスト SCORE 600(アルク、2020年3月)書名のとおり 600 点(ページに対象の説明はなし)語数はページに記載なし。1 回 16 語1,760 円SCORE 500 を終えたあとの 2 冊目に
公式TOEIC Listening & Reading 英単語(IIBC、2026年1月)商品ページに対象スコアの記載なし。IIBC のスコア別の学習ページでは 400〜495 点の学習のおすすめ教材に挙げている。「基本語」に加え「上級語」も収録1,800 語。過去のテストから選定。1 日 20 語 × 90 日1,650 円(IIBC の出版物ページ)基本語から進め、上級語は 600 点を超えてから

それぞれの特徴を補足します。

  • ターゲット1100 は、章そのものがスコア別なので、「いまの自分はどこまで覚えればいいか」がいちばん分かりやすい 1 冊です。見出し語ごとに TOEIC で覚えたい意味を第 1 語義として大きく載せる「一語一義」の作りで、赤セルシートと音声ダウンロードが付きます。旺文社のページによると、2020年刊行の版のカバーを変えたもので、内容は同じです。
  • キクタン SCORE 500 は、SCORE 600・800・990 の中から、レベルに関係なく「毎回のように登場する」448 語を選んだ本だとアルクのページにあります。語数がいちばん少なく、見出し語・フレーズ・例文の 3 段階でスペルを書く形式です。1 日最短 2 分から最長 15 分までの 5 つの学習モードがあります。
  • 公式 英単語 は、TOEIC を作る側(ETS・IIBC)の単語帳で、例文が実際のテストに出た文です。見開きに 10 語ずつ、赤シート付き、見出し語・語義・例文に音声があります。語数が 1,800 語といちばん多いので、400 点台から全部を回そうとすると重くなります。

どれを選ぶか:自分の位置を確かめてから決める

単語帳は、難しすぎても易しすぎても続きません。買う前に、いまの自分に合うかを確かめる方法を 2 つ挙げます(どちらもこの記事の提案です)。

1. 出版社が無料で出している「基本単語200」で確かめる

朝日新聞出版の『金のフレーズ』のページには、「TOEIC 基本単語200」の PDF(4 ページ)が無料で置かれています。able(できる)、abroad(海外で)、actually(実際)のような、中学〜高校初級の語が 200 語並んだ一覧です。英語の側だけを見て意味を言ってみて、ここで言えない語が多いなら、TOEIC の単語帳より先に中学英語の語彙を固める段階です。ほとんど言えるなら、銀フレ・ターゲット1100・キクタン SCORE 500 のどれからでも始められます。

2. 本の最初の章で確かめる

書店で手に取れるなら、金フレの「600点レベル」の章か、ターゲット1100 の「600点を目指す単語」(見出し語 201 番から)を開いて、知っている語の割合を見ます。半分以上分からないなら、いまは銀フレかターゲット1100 の 470 点の章から始めます。半分以上分かるなら、金フレから始めても無理はありません。

この 2 つの結果から、次のように選べます。

いまの状態最初の 1 冊(この記事の提案)次の 1 冊
「基本単語200」で言えない語が多い中学英語の単語・文法の学び直し銀フレか キクタン SCORE 500
400 点前後。基本単語は分かるキクタン SCORE 500(448 語)か 銀フレ金フレ(600 点の章から)
450〜550 点。600 点を取りたい銀フレか ターゲット1100 の 1〜500 番金フレの 730 点の章へ
600 点前後。730 点以上を目指す金フレ黒のフレーズ
例文ごと公式の素材で覚えたい公式 英単語の基本語公式 英単語の上級語

どれを選んでも、1 冊に絞って何周もするほうが、何冊も手を出すより進みます。何周・何日で回すかの計算は 1 日何個覚えるかの記事 に、単語帳以外(文法・公式問題集)まで含めた 500 点までの順番は TOEIC 350 点から 500 点への独学 にまとめています。

アプリ版はある? abceed・mikan・公式アプリの料金

紙の本を持たずに、スマートフォンで覚えたい人もいます。公式に確かめられたアプリ版を並べます(2026年10月30日確認、価格は税込)。

単語帳使えるアプリ料金確認したところ
金のフレーズabceed(音声)音声は無料。朝日新聞出版がスマートフォンで音声を聞く方法として abceed を案内朝日新聞出版の案内
金のフレーズabceed(アプリで学習)単品 800 円、または Pro(1 か月 3,300 円・1 年 23,800 円)App Store の abceed、abceed ストア
金のフレーズ・銀のフレーズmikanPremium(1 か月 1,800 円・1 年 12,000 円)の教材mikan 公式ヘルプ、教材一覧(10月25日)
銀のフレーズabceed(アプリで学習)abceed ストアで 800 円(紙の本は 979 円)abceed ストア
ターゲット1100ターゲットの友(旺文社)アプリは無料、一部アプリ内課金あり旺文社の書籍ページ、アプリの案内
公式 英単語TOEIC 公式教材アプリ(IIBC)1,100 円(アプリ内課金)App Store
公式教材の単語帳「必須の200語」TOEIC 公式教材アプリ(IIBC)無料IIBC の案内

表から分かることをまとめます。

  • 『金のフレーズ』の音声を聞くだけなら、無料です。 出版社のページから MP3 をダウンロードするか、出版社が案内している abceed で聞けます。
  • アプリの中で金フレを「覚える」(クイズ形式で回す)には、お金がかかります。 1 冊だけなら、増補改訂版のアプリ版は abceed の単品 800 円がいちばん安く済みます(「英単語 by 物書堂」で買える「金のフレーズ 2」は 650 円ですが、2026年1月の増補改訂版ではない旧内容です。App Store)。App Store の abceed のアプリ内課金にも「金のフレーズ」800 円の項目があります。mikan で使うなら Premium で、1 年契約なら 1 か月あたり 1,000 円です。
  • 公式 英単語のアプリ版は、本と同じ語に「見出し語」「スペル」「例文」の 3 種類のドリルが付き、ドリルで間違えた語は「苦手な単語」に自動で入ります(IIBC の紹介ページ)。
  • **ターゲット1100 のアプリ「ターゲットの友」**は、本書のすべての版に対応していると旺文社が案内しています。毎日配信される「今日の5問」で単語に触れる習慣を作る作りです。

mikan と abceed の無料の範囲(無料体験の長さ、無料のまま使える機能、学割の有無)は、mikan は無料でどこまで使える? と abceed は無料でどこまで使える? で詳しく書いています。

Otteric の単語帳でできること・できないこと

Otteric は TOEIC® L&R 専用の対策アプリです。韓国の TOEIC の過去問を分析し、本番の出題構造に徹底的に寄せて作った問題を、毎日の演習と模試で解けます。単語帳は、市販の 1 冊を覚えるための道具ではなく、問題を解く中で出会った語を自分で集めて復習するための機能です。

  • 無料プランの単語帳は 100 語まで。100 語を超えると新しく追加できませんが、登録済みの語の復習は続けられます。
  • 演習は 1 日 3 セット、30 問模試は月 2 回まで無料で、解説には根拠ハイライトと和訳が付きます。
  • 登録前に、リスニングとリーディングから 14 問・約 6 分の無料の診断を受けられます。結果は「いまのスコア帯」と「Part ごとの手応え」です。上の「基本単語200」と合わせて、銀フレと金フレのどちらから始めるかの目安にできます。結果の保存には登録が要ります。
  • プレミアム(月額 890 円・年額 7,500 円、税込)で、演習・模試・単語帳が無制限になります。いつでも解約でき、解約後も無料の機能は使えます。

Otteric でできないこと:『金のフレーズ』『銀のフレーズ』などの市販の単語帳は収録していません。決まった 1 冊を順に覚えるなら、本か、上の表の abceed・mikan・公式アプリを使ってください。

目的ごとの選び方

  • 400 点前後で、何から始めるか迷う人:「基本単語200」で確かめてから、キクタン SCORE 500(448 語)か 銀フレ。
  • 450〜550 点で、まず 600 点を取りたい人:銀フレ(「最短ルートで600点」)か ターゲット1100 の 1〜500 番。終わったら金フレの 730 点の章へ。
  • 金フレを勧められたが、中を見て半分以上分からない人:いまは銀フレから。出版社も銀フレを金フレの基礎固め編と位置づけています。
  • 600 点前後で、730 点以上を目指す人:金フレ。その先は黒のフレーズ。
  • スマートフォンだけで覚えたい人:金フレなら、増補改訂版のアプリ版は abceed の単品 800 円が最も安く(物書堂の 650 円は旧内容)、ほかの教材もまとめて使うなら mikan Premium か abceed Pro。公式 英単語なら公式教材アプリで 1,100 円。
  • お金をかけずに始めたい人:公式教材アプリの「必須の200語」(無料)と、Otteric の単語帳(100 語まで無料)。金フレ・銀フレの音声だけなら無料で聞けます。

よくある質問

『金のフレーズ』は TOEIC 初心者には難しいですか?

出版社の朝日新聞出版のページには対象スコアの記載がありません。ただ、abceed ストアに載っている増補改訂版の目次では、本編がいちばん易しい章でも「600点レベル 助走の400語」から始まり、730・860・990 点レベルへ進みます。400〜500 点の人には最初から 1 段上の語が並ぶので、難しく感じたら『銀のフレーズ』から始めて問題ありません(2026年10月30日確認)。

『金のフレーズ』と『銀のフレーズ』の違いは何ですか?

どちらも TEX 加藤さんの単語帳で、本編は 1,000 語です。出版社は『銀のフレーズ』(979 円・税込)を「金フレ」の基礎固め編と紹介し、「最短ルートで600点」をうたっています。『金のフレーズ』増補改訂版(990 円・税込)は 600 点レベルから 990 点レベルまでの 4 章構成です。語数は同じでも、銀フレは 600 点まで、金フレは 600 点から上をカバーしています。

TOEIC 400〜500 点におすすめの単語帳はどれですか?

出版社が対象を書いているものでは、『銀のフレーズ』(1,000 語、600 点が目標)、章が 470・600・730・860 点に分かれた旺文社の『ターゲット1100』(1,100 語、1,089 円)、500 点突破向けに 448 語へ絞ったアルクの『キクタン SCORE 500』(1,760 円)があります。400 点前後ならキクタン SCORE 500 か銀フレ、450〜550 点なら銀フレかターゲット1100 の 1〜500 番から始めるのがこの記事の提案です。

『金のフレーズ』はアプリで使えますか? 料金はいくらですか?

音声は無料で、出版社のページからダウンロードするか、出版社が案内する abceed で聞けます。アプリの中でクイズ形式で覚えるには、abceed の単品購入(800 円)か abceed Pro(1 か月 3,300 円)、または mikan の Premium(1 か月 1,800 円・1 年 12,000 円)が必要です(2026年10月30日確認)。

『金のフレーズ』の旧版と増補改訂版はどちらを買えばいいですか?

いま出版社のページに載っている新しい版は、2026年1月20日発売の増補改訂版(320 ページ、990 円・税込)です。2017年1月6日発売の旧版(288 ページ、979 円・税込)のページも残っています。音声のダウンロード先も版ごとに分かれているので、買うときや譲り受けるときは発売日と表紙で版を確かめてください。

Otteric に『金のフレーズ』は入っていますか?

入っていません。Otteric は TOEIC L&R の問題演習と模試のアプリで、単語帳は問題を解く中で出会った語を集めて復習するための機能です(無料プランは 100 語まで)。市販の単語帳を順に覚えるなら、本か、abceed・mikan などのアプリを使ってください。