TOEIC 公式問題集はどれを買う?巻ごとの違い・発売年・音声・アプリ版・精選模試との違い
Otteric 編集部 ・ 公開
要約
「公式問題集」は IIBC(国際ビジネスコミュニケーション協会)が出している、ETS 制作の問題を 1 冊に 2 回分(200 問×2、計 400 問)収録した本です。IIBC の一覧に載っている巻(1〜13)を見ると、中身の作りは共通で、巻ごとの違いは発売年・音声の形式・値段・アプリ版の有無です。最新は問題集 13(2026年10月発売)で、書籍版もアプリ版(TOEIC 公式教材アプリ内で 3,300 円)も同時に出ています。IIBC は巻ごとの難しさの違いを書いていないので、どれから買うかは「最新の巻を 1 冊目にして、足りなくなったら古い巻や別の教材を足す」と考えるのが無理のない選び方です(この記事の提案です)。「精選模試」は公式問題集の別名ではなく、ジャパンタイムズ出版の別シリーズです。音声は、公式教材アプリで全公式教材ぶんを無料でダウンロードできます。abceed では、公式問題集を解くには Pro か単品購入が必要です。
「公式問題集を買いたいけれど、巻がたくさんあってどれがいいのか分からない」「『精選模試』も公式のものなのか」という疑問に、IIBC・ジャパンタイムズ出版・App Store・abceed の公式の案内で確かめた範囲で答えます。公式の案内に書かれていないことは「記載なし」とし、推測では埋めていません。
TOEIC 公式の無料の教材から知りたい場合は、TOEIC 公式の無料教材でできること・できないことに分けて書いています。この記事は、その先の「有料の公式問題集をどう選ぶか」です。
公式問題集とは:ETS が作った問題 2 回分(400 問)の本
IIBC の紹介ページによると、公式問題集は次のような本です。
- 問題はすべて、TOEIC を開発する米国の ETS が、本番のテストと同じ工程で制作したもの
- 練習テスト 2 回分(1 回 200 問、計 400 問)と、本番と同じ形式のマークシート(解答用紙)がつく
- 別冊の「解答・解説」で、日本語訳、正答と誤答の解説、重要語句が確認できる
- リスニングは本番と同じ公式スピーカーの音声
- 正答数から参考スコア範囲を調べる換算表がある
この「換算表」が、無料のサンプルにはない大きな違いです。正答数から点数の目安に変える方法は、TOEIC の正答数からスコアを求める方法で解説しています。
巻ごとの違いは、発売年・音声の形式・値段・アプリ版
IIBC の公式教材・問題集のページに載っている巻を、発売年と音声の形式で並べました。1・2・5〜13 は、紹介ページに「テスト 2 回分(計 400 問)」の記載があります。
| 巻 | 発売(IIBC の記載) | 音声(IIBC の記載) |
|---|---|---|
| 13 | 2026年10月 | リスニングの音声に加え、リーディングの一部の音声を特典としてダウンロード |
| 12 | 2025年10月 | 同上 |
| 11 | 2024年7月 | 同上 |
| 10 | 2023年10月 | 付属 CD に加え、リーディングの一部の音声を特典としてダウンロード |
| 9 | 2026年7月に改訂 | 改訂版は音声 CD なし。ダウンロードで利用 |
| 8 | 2021年10月 | 付属 CD に加え、リーディングの一部の音声を特典としてダウンロード |
| 7 | 2020年12月 | 同上 |
| 6 | 2020年2月 | 同上 |
| 5 | 2019年6月 | 同上 |
| 4 | 2018年10月 | 付属 CD 収録の音声をダウンロード可能 |
| 3 | 2017年12月 | 同上 |
| 2 | 2017年2月 | 記載なし |
| 1 | 記載なし | 記載なし |
この表から分かることは次のとおりです。
- 問題集 5 から、リーディングセクションの一部の音声が特典でつきます(IIBC の問題集 10 の紹介ページに「問題集 5 以降でご利用可能」とあります)。この特典音声は、公式スピーカーによるものではありません。
- 付属 CD の有無は巻で違います。9 の 2026年7月の改訂版には CD がなく、音声はダウンロードで使います。11〜13 の紹介ページには、CD の記載はありません。
- 巻ごとの難易度や出題傾向の違いは、IIBC の紹介ページに記載がありません。ETS が同じ工程で作った問題、という説明が共通して書かれています。
値段
書籍の価格は、IIBC の案内ページに載っているものと、書店の掲載で確かめられるものが巻によって違います(2026年11月時点)。
| 巻・形 | 価格 | 出典 |
|---|---|---|
| 5〜9(書籍) | 各 3,300 円(税込) | IIBC の各紹介ページ |
| 13(書籍) | 3,630 円(本体 3,300 円) | 紀伊國屋書店の掲載 |
| 10〜13(アプリ版) | 各 3,300 円 | App Store のアプリ内課金 |
| 英単語と問題集 13 の 2 冊セット(アプリ版) | 3,980 円 | App Store のアプリ内課金 |
10〜12 の書籍の価格は、IIBC のページでは確認できませんでした。買う前に書店の表示で確かめてください。
音声はどう使う?公式教材アプリで無料
IIBC の音声ご利用方法のページによると、公式教材の音声は「TOEIC 公式教材アプリ」での再生、または IIBC 公式サイトからのダウンロードで、無料で使えます。アプリを使うには TOEIC 申込サイトへの会員登録が必要です。アプリは、ストリーミング再生のほか、端末にダウンロードしてオフラインでも聞けます。
App Store の掲載には、音声を無料でダウンロードできる公式教材は「全 31 タイトル」とあります。そのため、図書館や中古で紙の問題集を手に入れた場合も、音声は無料で使える可能性があります(巻ごとの対応は、アプリの教材一覧で確かめてください)。
なお、IIBC の問題集 10 の紹介ページには、リーディングの特典音声を使うには abceed への会員登録が必要という説明が残っています。音声の使い方のページは公式教材アプリを案内しているので、新しい説明に従うのが確実です。
アプリ版と書籍版:同じ問題を、模試モードと自動採点で
問題集 13 は、書籍版とアプリ版が同時に発売されました。IIBC の紹介ページと App Store の掲載では、アプリ版は次のように説明されています。
- 購入と利用は「TOEIC 公式教材アプリ」の中(アプリのダウンロードは無料)
- 模試モード:タイマーで時間を計り、200 問を本番と同じ形式で解く
- 学習モード:問題やパートごとに、自分のペースで解く。解説もすぐ確認できる
- 学習記録:レーダーチャートでパート別の正答率を見られる
- 模試モードと学習モードを使うには、アプリ内で教材を購入する必要がある
紙の本を買った人向けには、アプリのマークシート機能があります。書籍版の公式教材を持っていれば、アプリ上で答え合わせができます(模試問題が載っている教材のみ)。紙の本の手触りで解きたいなら書籍、通勤中に解きたいならアプリ版、という分け方になります。ただし、App Store のレビューには、模試モードで通信が切れると回答が消えるという声があります。IIBC は改善を検討していると返信しています。
「精選模試」は公式問題集ではない:ジャパンタイムズ出版の別シリーズ
検索で「公式問題集 精選模試」と並んで出てくることがありますが、精選模試は公式問題集とは別の本です。ジャパンタイムズ出版の公式サイト(BOOKCLUB)によると、「TOEIC L&R テスト 精選模試シリーズ」として、次の本が出ています。
| 本 | 中身(ジャパンタイムズ出版の記載) | 定価(税込) |
|---|---|---|
| リスニング、リスニング 2(新装版)、リスニング 3 | 各 5 回分の模試 | 2,200 円 |
| リーディング、リーディング 2(新装版)、リーディング 3 | 各 500 問(リーディング、リーディング 2 は 5 回分の模試) | 2,200 円 |
| 総合 | リスニングとリーディングの 400 問(模試 2 回分) | 2,200 円 |
| 文法・語彙問題 | Part 5・6 の文法問題と語彙問題 | 2,420 円 |
音声は、MP3 のダウンロードか、ジャパンタイムズ出版の音声アプリ「OTO Navi」で使います。TOEIC の自動採点・分析アプリ「abceed analytics」にも対応しています。リスニングは新装版(2026年3月発行)で、本文と音声の内容は旧版と変わらないと書かれています。
公式問題集と精選模試の関係を整理すると、ETS の問題で本番の感覚をつかむのが公式問題集、リスニングやリーディングに絞ってたくさん解くのが精選模試のような別の出版社の模試という位置づけです。どちらが難しいかは、各社の紹介文はそれぞれの書き方で書いていて、同じ基準で比べた公式の資料はありません。
abceed で公式問題集を使うには
abceed の App Store の掲載には、収録教材として「公式問題集、『金のフレーズ』、『でる順パス単』シリーズなど、1,000 冊以上」と書かれています。ただし、どの巻が使えるのかは、確かめた範囲では公式の案内に見当たりませんでした。アプリ内の教材一覧で、買いたい巻があるか確かめてください。
使える範囲で、確かめられたことは次のとおりです。
- アプリ内で問題を解くには、Pro(使い放題)か教材の単品購入が必要です。紙の本を買っただけでは、アプリの学習機能は使えません。
- abceed 公式ヘルプによると、公式問題集のシリーズだけは、利用権利の都合で、マークシートと音声を一緒に使えません。
- フリープランでは、音声の再生や紙の問題集のマークシート採点が中心です。
Pro の料金やフリープランの範囲は、abceed のフリープランでできることと、abceed Pro は課金する価値があるかで整理しています。公式問題集のためだけに abceed を使うなら、公式教材アプリ(問題集 1 冊 3,300 円)という選び方もあります。abceed は Pro で他の教材も使えるので、何を使いたいかで選んでください。
どれから買う?目的別の選び方
IIBC は巻ごとの優劣を示していないので、以下はこの記事の提案です。
- 初めての 1 冊:最新の問題集 13(または 12)。発売が新しく、音声もダウンロードで使えます。
- 2 冊目、3 冊目:古い巻(11、10、…)を足します。紹介ページ上では、どの巻も 2 回分(400 問)の本で、中身の作りは共通です。古い巻は書店で在庫を確かめてから選んでください。
- スマホだけで済ませたい:アプリ版(各 3,300 円)。模試モードで 200 問を時間を計って解けます。
- 紙の本で本番の感覚をつかみたい:書籍版。実際のマークシートに解答できます。
- 問題をたくさん解きたい:公式問題集のほかに、トレーニング(リスニング編 380 問・リーディング編 377 問、第 2 弾)や、精選模試のような別の出版社の模試を足す方法があります。
- まず形式だけ知りたい:本を買う前に、IIBC のサンプル問題と ETS のサンプルテストを無料で解いてみる。
買ったあとの使い方は、通しで解く時期によって変わります。試験の直前は、試験 2 週間前の勉強の進め方、本番と同じ 200 問を無料で解く方法はTOEIC の模試を無料で 200 問受けるにはが参考になります。
公式問題集を解いた「あと」のために:Otteric
公式問題集は 1 冊で模試 2 回分なので、1 周すると解く問題が手元になくなります。Otteric は、TOEIC® L&R 専用の対策アプリ(ブラウザで動きます)で、毎日の演習にあたる部分を補えます。
- 診断:会員登録の前に 14 問・約 6 分で、いまのスコア帯と Part ごとの手応えが分かります。
- 演習は 1 日 3 セットまで無料:1 セット 5〜10 分。今日の 3 セットは、苦手な Part と復習のタイミングから選ばれます。
- 30 問の模試が月 2 回まで無料:予想スコアとその推移も無料で見られます。
- 根拠ハイライト付きの解説と和訳が、無料プランで読めます。
プレミアム(月額 890 円・年額 7,500 円、税込)にすると、演習・模試・単語帳が無制限になり、模試は 200 問まで選べます。ただし、公式問題集(ETS の問題)は収録していないので、本番と同じ問題作成者の問題で練習したい部分は、公式問題集で続けてください。機能と料金は Otteric の特長 にまとめています。
よくある質問
TOEIC 公式問題集は、どの巻から買えばいいですか?
IIBC の紹介ページでは、どの巻も ETS 制作の問題を 2 回分(計 400 問)収録した本で、巻ごとの難しさの違いは書かれていません。最新の問題集 13(2026年10月発売)か 12 から始め、足りなくなったら古い巻や別の教材を足す方法が無理のない選び方です。これはこの記事の提案です。
公式問題集と精選模試は同じものですか?
違います。公式問題集は IIBC が出している ETS 制作の問題集で、精選模試はジャパンタイムズ出版の別のシリーズです。精選模試は、リスニング・リーディングが各 5 回分で定価 2,200 円(税込)などが出ています。
公式問題集の音声は、CD がなくても聞けますか?
聞けます。IIBC の案内では、公式教材の音声は TOEIC 公式教材アプリ、または IIBC 公式サイトのダウンロードで無料で使えます(アプリの利用には TOEIC 申込サイトへの会員登録が必要)。問題集 9 の 2026年7月の改訂版のように、CD が付かない巻もあります。
公式問題集のアプリ版はいくらですか?
App Store のアプリ内課金で、問題集 10〜13 が各 3,300 円です。模試モードで 200 問をタイマーつきで解け、学習モードでは解説を見ながらパートごとに解けます。アプリのダウンロードは無料で、利用には TOEIC 申込サイトへの会員登録が必要です。
問題集 13 の書籍版の値段は?
紀伊國屋書店の掲載では 3,630 円(本体 3,300 円)です。IIBC の問題集 13 の紹介ページには価格の記載がありませんでした。問題集 5〜9 は、IIBC の紹介ページに各 3,300 円(税込)と書かれています。
abceed で公式問題集は使えますか?
abceed の App Store の掲載には、収録教材として公式問題集が挙がっています。ただし、どの巻が使えるかは公式の案内で確かめられませんでした。アプリ内で解くには Pro か単品購入が必要で、公式問題集のシリーズはマークシートと音声を一緒に使えない仕様です。
公式問題集を 1 周したあと、何をすればいいですか?
別の巻、トレーニングや精選模試のような問題数の多い教材、または毎日の演習ができるアプリを足す方法があります。Otteric の無料プランは、演習が 1 日 3 セット、30 問の模試が月 2 回まで使えます。