通勤・昼休みの15分だけでTOEICは上がる? スキマ時間に向く練習・向かない練習
Otteric 編集部 ・ 公開
要約
通勤や昼休みの 15 分だけでも TOEIC の点は上げられますが、15 分に入る練習と入らない練習があります。本番は約 2 時間・200 問で、リスニング約 45 分・100 問、リーディング 75 分・100 問です(IIBC 公式、2026年10月28日確認)。15 分に向くのは Part 1・2・5、単語、間違えた問題の解説の読み直しで、Part 7(54 問)を時間どおりに解き切る練習と 200 問の模試は入りません。スキマ時間をやっているのに伸びないときは、多くの場合「解きっぱなしで復習していない」「弱い Part を見ていない」「時間を計った通し練習がない」のどれかです。平日は 15 分を 2 回、週末に 60〜120 分を 1 回、という組み方がひとつの目安です(この記事の提案)。
「通勤の電車でアプリを開いているのに、スコアが変わらない」。社会人の TOEIC の勉強は、どうしてもスキマ時間が中心になります。時間が短いこと自体は悪くありません。問題は、15 分という長さに合う練習を選べているかと、短い練習だけで終わっていないかです。
このページでは、IIBC の公式ページで試験の構成を確かめたうえで、15 分に入る練習と入らない練習を表で分けます。そのあと、伸びない原因、平日と週末の組み方の例、スキマ時間向けのアプリの選び方をまとめます。各社のアプリの情報は、2026年10月28日に公式サイトと App Store の掲載ページで確かめたものです。料金や内容は変わることがあるので、使う前に公式の画面でも確かめてください。
TOEIC の試験時間と問題数:15 分は本番のどれくらいか
まず、本番の長さを確かめておきます。IIBC の「テスト形式」によると、TOEIC L&R は約 2 時間・200 問のマークシート方式です(2026年10月28日確認)。
| 区分 | Part | 問題数 | 内容 |
|---|---|---|---|
| リスニング(約 45 分・100 問) | Part 1 | 6 問 | 写真描写問題 |
| Part 2 | 25 問 | 応答問題(質問に合う答えを 3 つから選ぶ) | |
| Part 3 | 39 問 | 会話問題(1 つの会話に 3 問) | |
| Part 4 | 30 問 | 説明文問題(1 つのトークに 3 問) | |
| リーディング(75 分・100 問) | Part 5 | 30 問 | 短文穴埋め問題 |
| Part 6 | 16 問 | 長文穴埋め問題(1 つの文書に 4 問) | |
| Part 7 | 54 問 | 読解問題(1 つの文書 29 問、複数の文書 25 問) |
15 分は、本番の約 2 時間の 8 分の 1 ほどです。リーディングは 100 問を 75 分で解くので、1 問あたりの平均は 45 秒です。Part ごとの時間配分に公式の決まりはありませんが、よく使われる目安の一例は「Part 5 を 10 分、Part 6 を 8 分、Part 7 に 57 分を残す」です(詳しくは Part 7 の時間配分)。
この目安で見ると、Part 5 の 30 問は約 10 分で解き終わる量で、Part 7 は 15 分の 4 倍近くかかります。ただし 15 分の中で解説まで読むなら、Part 5 は 10 問前後が収まる量です。スキマ時間に向く練習と向かない練習が分かれるのは、このためです。
15 分に入る練習・入らない練習
15 分の中で「解く → 答え合わせ → 解説を読む」まで終わるかどうかで分けました。電車の中で使うことを考え、音声が要るか、紙とペンが要るかも並べています。
| 練習 | 15 分に入るか | 理由・使い方 |
|---|---|---|
| Part 1(写真描写) | 入る | 1 問が短く、数問で区切れる。音声が要るのでイヤホンを使う |
| Part 2(応答問題) | 入る | 1 問ずつ完結する。聞き取れなかった問題をスクリプトで確かめるまで 15 分でできる |
| Part 5(短文穴埋め) | 入る | 1 問が 1 文で、画面が小さくても解きやすい。10 問なら解説まで読める |
| 単語の確認 | 入る | 1〜3 分の単位でも回せる。駅のホームや待ち時間向き |
| 間違えた問題の解説の読み直し | 入る | 新しい問題を解くより短く済み、点に直結しやすい |
| Part 3・4 の 1 セット | ほぼ入る | 1 つの会話・トークに 3 問。1〜2 セットなら聞き直しまで入る |
| Part 6 の 1 文書 | ほぼ入る | 1 文書 4 問。1〜2 文書ずつなら入る |
| Part 7 の通し(54 問) | 入らない | 目安で 50 分以上かかる。15 分では 1〜数文書を解くところまで |
| リーディング 100 問の通し(75 分) | 入らない | 時間配分の練習は、まとまった時間を取って行う |
| 200 問の模試(約 2 時間) | 入らない | 本番と同じ長さで集中が続くかは、通しでしか確かめられない |
Part 7 も、1 つの文書なら 15 分で解けます。ただし本番で問題になるのは「最後まで時間が足りるか」なので、文書を 1 つずつ解く練習と、時間を計って通す練習は別物と考えてください。
スキマ時間に勉強しているのに伸びない 3 つの原因
毎日アプリを開いているのに伸びないとき、原因は次の 3 つのどれかであることが多いです。
1. 解きっぱなしで、復習していない。 15 分を全部「新しい問題を解く」に使うと、間違えた理由を確かめる時間が残りません。同じ種類の問題で同じように間違え続けます。目安として、15 分のうち 5 分は解説の読み直しに回します。正解した問題でも、迷って当たった問題は読み直しの対象です。
2. 弱い Part を見ていない。 スキマ時間は「すぐ開けるもの」を選びがちで、単語や Part 5 ばかりになりやすい時間です。リスニングの Part 3・4 や、リーディングの Part 7 が弱いのに、そこに時間を使っていないケースがあります。月に一度は、Part ごとに正答の手応えを確かめて、15 分の中身を入れ替えます。調べ方は TOEIC の苦手な Part の見つけ方 にまとめています。
3. 時間を計った通し練習がない。 15 分の練習で 1 問ずつ解けるようになっても、本番ではリーディングの 75 分を通して解きます。Part 7 の途中で時間が切れれば、解ける問題も点になりません。平日のスキマ時間とは別に、週末などに時間を計って通す日を入れないと、この力は練習できません。
通勤と昼休みの 15 分の中身の例
ここからは、この記事の提案です。15 分を「解く 10 分・読み直す 5 分」に分けると、復習が抜けにくくなります。
| 場面 | 15 分の中身(例) | 準備しておくこと |
|---|---|---|
| 朝の通勤(座れない) | Part 2 を数問 → 聞き取れなかった問題のスクリプトを確かめる | イヤホン、ダウンロード済みの音声 |
| 朝の通勤(座れる) | Part 5 を 10 問 → 解説を読み、間違えた語を単語帳へ | 片手で操作できるアプリ |
| 昼休み | Part 3・4 を 1〜2 セット、または Part 6・7 を 1 文書 | 静かな場所、時計 |
| 帰りの通勤 | 朝と昼に間違えた問題の解説を読み直す、単語の確認 | 間違えた問題が残るアプリか、メモ |
満員電車で長い英文を読むのは、画面が小さく集中もしにくいので、Part 7 は昼休みや帰宅後のほうが向いています。逆に、Part 2 や単語は立ったままでも続けやすい練習です。
行動経済学を英語学習に生かす方法をテーマにした IIBC の記事にも、「5 分でも勉強を始めると、その後も学習を続けられる確率が高くなる」とあり、「電車に乗ったら単語アプリを開く」ような始め方が勧められています(IIBC「英語学習のモチベーション維持に最適⁉行動経済学的TOEIC Tests学習法」、2026年10月28日確認)。始める場面を決めておくと、何をやるか迷う時間が減ります。続け方の工夫は TOEIC の勉強が続かない人のやり方 も参考にしてください。
週の組み方の例:平日 15 分 × 2 回と週末 1 回
これもこの記事の提案で、決まった正解ではありません。平日は通勤と昼休みで 15 分を 2 回、週末に 60〜120 分を 1 回取る例です。
| 曜日 | 15 分 × 2 回(平日) / まとまった時間(週末) |
|---|---|
| 月 | Part 5 を 10 問+解説 / Part 2 を数問+スクリプト |
| 火 | Part 3・4 を 1〜2 セット / 月曜に間違えた問題の読み直し |
| 水 | 弱い Part を 15 分 / 単語の確認 |
| 木 | Part 6・7 を 1 文書ずつ / Part 1・2 |
| 金 | 1 週間で間違えた問題の読み直し / 単語の確認 |
| 土 | 60〜120 分:リーディング 75 分を時間を計って通す、または短い模試 |
| 日 | 休み、または土曜の間違いの読み直しを 15 分 |
平日 15 分 × 2 回 × 5 日で週 150 分、週末を足すと週 3.5〜4.5 時間ほどです。どのくらいの期間で何点上がるかは今のスコアや個人差で大きく変わるので、期間の目安は TOEIC 600 点は何か月で取れる? で確かめてください。月に 1〜2 回は、週末の枠を 200 問の通しか、それに近い長さの模試に当てると、本番の長さに慣れる練習になります。
スキマ時間向けのアプリの選び方:見る 4 つの観点
アプリを選ぶときは、「スキマ時間向け」という宣伝より、次の 4 点を見ると比べやすくなります。
- 1 回が何分で区切れるか:15 分の中で「解く・読み直す」まで終わるか。
- 間違えた問題を後から見返せるか:帰りの電車で読み直すには、解いた問題と解説が残っている必要があります。
- Part を選べるか、弱い所を出してくれるか:毎回同じ練習に偏らないために、Part 別の練習やおすすめの出題があるか。
- 時間を計った模試があるか、無料でどこまで使えるか:週末の通し練習まで同じアプリでできるか、それとも別に用意するか。
主なアプリを、公式ページと App Store の記載で比べると次のとおりです(2026年10月28日確認。記載がないものは「記載なし」)。
| アプリ | 1 回の時間(公式の表記) | 無料で使える範囲 | 有料の料金 |
|---|---|---|---|
| スタディサプリ ENGLISH TOEIC 対策コース | 1 回 3 分、講義は 1 回 5 分 | 5 分の無料スコアレベル診断、初回 1 週間の無料体験 | 月額 3,278 円(税込・Web 申込) |
| TOEIC 公式教材アプリ(IIBC) | サクッとシリーズは 5〜15 分(約 15 問) | すべての音声の無料ダウンロード、単語帳「必須の200語」 | サクッとシリーズ 550 円(税込)から |
| abceed | 記載なし | 320 タイトル以上の教材・映画音声、倍速・区間リピート、自動採点マークシート、学習時間の計測 | Pro 1 か月 3,300 円(App Store) |
| mikan | 10 単語 30 秒のチェック | 単語学習と発音(TOEIC などの実践問題は有料プラン) | Lite 1 か月 1,000 円、Premium 1 か月 1,800 円(App Store) |
| Otteric | 演習 1 セット 5〜10 分 | 演習 1 日 3 セット、30 問模試 月 2 回、単語帳 100 語、解説・和訳 | 月額 890 円・年額 7,500 円(税込・2026年10月時点) |
スタディサプリの無料体験は申込日が 1 日目で、無料期間中に自分でキャンセルしないと有料に切り替わります。単語だけを短く回すなら mikan、手持ちの公式問題集の音声を聞き直すなら公式教材アプリや abceed、と目的で使い分ける手もあります。無料範囲の詳しい比較は TOEIC 対策アプリの無料範囲の比較 にあります。
同じことを Otteric でやると
Otteric は TOEIC® L&R 専用の対策アプリで、ブラウザで動くのでインストールは要りません。スキマ時間の使い方に合わせると、次のようになります。
- 登録前に診断(14 問・約 6 分):リスニングとリーディングから 14 問を解くと、いまのスコア帯と Part ごとの手応えが分かります。登録もカードも要りません。15 分の中身をどの Part に寄せるかを考える材料になります。結果を保存するには無料登録が要ります。
- 演習は 1 日 3 セットまで無料(1 セット 5〜10 分):開くと、苦手な Part と復習のタイミングをふまえて AI が選んだ今日の 3 セットが並びます。Part 別の練習も選べます。3 セットを超えるとその日は新しく始められませんが、翌日に戻ります。
- 解説の読み直しは上限の日も使える:正解の根拠が本文でハイライトされ、和訳もつきます。復習・学習履歴・単語帳は、演習の上限に達した日も使えるので、帰りの電車での読み直しに回せます。
- 単語帳は 100 語まで:解説から語句を保存できます。100 語を超えると新しい語は追加できませんが、登録済みの語の復習は続けられます。
- 30 問模試(約 18 分)は月 2 回まで無料:リスニングとリーディングのそれぞれで半分以上に答えると、予想スコアが出ます。中断・破棄した回も 1 回と数えます。
プレミアム(月額 890 円・年額 7,500 円、税込・2026年10月時点)では、演習・模試・単語帳が無制限になり、模試は 30・50・100・200 問から選べます。いつでも解約でき、解約後も無料の機能は使えます。
Otteric にできないこと
- 200 問の通し模試は無料では使えません。 無料プランの模試は 30 問だけです。週末の通し練習は、プレミアムの 200 問模試か、図書館で借りる公式問題集で用意してください。
- 講義動画はありません。 文法を順番に教わりたいなら、スタディサプリの講義(1 回 5 分)などのほうが向いています。
- 音声を流しっぱなしにして聞くような使い方には向きません。 手持ちの教材の音声を倍速で聞き直したいなら、公式教材アプリや abceed の音声機能を使ってください。
- スピーキング・ライティングの対策はありません。 TOEIC L&R 専用です。
- 無料プランには上限があります。 演習は 1 日 3 セット、単語帳は 100 語、学習カレンダーは過去 14 日分です。
目的ごとの選び方
- まず何に 15 分を使えばいいか分からない人: 登録前の診断(約 6 分)で、スコア帯と Part ごとの手応えを見てから、平日の 15 分の中身を決める。
- 単語だけを駅や待ち時間で回したい人: mikan のような 1 回 30 秒単位の単語アプリを、15 分の練習とは別に使う。
- 公式問題集を持っていて音声を聞き直したい人: 公式教材アプリ(音声は無料)か abceed のフリープランで、Part 2〜4 の聞き直しに使う。
- 問題演習と解説を無料で毎日続けたい人: Otteric の無料プラン(演習 1 日 3 セット・解説・30 問模試 月 2 回)を平日の軸にし、週末に時間を計った通し練習を足す。
- Part 7 で時間が足りない人: 15 分では解決しにくいので、週末に時間を計った練習を入れる(Part 7 の時間配分)。
よくある質問
通勤時間の 15 分だけで TOEIC のスコアは上がりますか?
上げることはできますが、15 分だけでは足りない練習があります。Part 1・2・5、単語、解説の読み直しは 15 分に向いていますが、Part 7 を時間どおりに解き切る練習や 200 問の模試は入りません。平日は 15 分を続け、週末に時間を計った通し練習を 1 回入れる組み方がひとつの目安です(この記事の提案)。
スキマ時間に TOEIC の勉強をしているのに伸びないのはなぜですか?
多くは 3 つのどれかです。解きっぱなしで復習していない、単語や Part 5 ばかりで弱い Part を見ていない、時間を計った通し練習がない、の 3 つです。15 分のうち 5 分を解説の読み直しに回し、月に一度は Part ごとの手応えを確かめ、週末にリーディング 75 分などを通して解くと、原因を一つずつつぶせます。
TOEIC の試験時間と問題数は?
IIBC の公式ページによると、約 2 時間・200 問です。リスニングが約 45 分・100 問(Part 1〜4)、リーディングが 75 分・100 問(Part 5〜7)です。Part 7 だけで 54 問あります(2026年10月28日確認)。
スキマ時間に使えるおすすめの TOEIC アプリは?
1 回の時間で見ると、スタディサプリは 1 回 3 分(講義は 1 回 5 分)、TOEIC 公式教材アプリのサクッとシリーズは 5〜15 分、mikan は 10 単語 30 秒、Otteric は演習 1 セット 5〜10 分です(2026年10月28日、公式ページと App Store で確認)。あわせて、間違えた問題を見返せるか、Part を選べるか、無料でどこまで使えるかを比べると選びやすくなります。
満員電車で立ったままでもできる TOEIC の勉強は?
Part 2 の応答問題(イヤホンで聞く)、単語の確認、前に間違えた問題の解説の読み直しが向いています。Part 5 も 1 問が 1 文なので片手で解けます。Part 7 の長い文書は画面が小さいと読みにくいので、昼休みや帰宅後に回すのがおすすめです。
Otteric は無料でスキマ時間に使えますか?
使えます。登録前に 14 問・約 6 分の診断を受けられ、無料プランでは演習が 1 日 3 セット(1 セット 5〜10 分)、30 問模試が月 2 回、単語帳が 100 語まで、期限なしで使えます。200 問の模試はプレミアム(月額 890 円・税込、2026年10月時点)です。